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ブログ「明日のマーケティングは、今日の発見から。」

サボらないテレワーク(在宅勤務)を実施した方法。

サボらないテレワーク(在宅勤務)を実施した方法。

ピクルスは、新型コロナウィルスの影響によりは3月31日(火)から全社員テレワークを導入しました。
実施してから1週間経過しましたが、急な導入にも関わらず、業務効率も下がっていません。

IT系の業種にしか適用できないと思うのですが、皆様のテレワーク導入時の意思決定時間の短縮や、既に導入済みだが想定した成果が出てない場合の参考になれば幸いです。

導入にあたっての準備

2020年3月26日(木)の段階で、4月1日に緊急事態宣言が出されるのではないかと噂があったので(後にデマと報道される)、4月1日に合わせてテレワークの導入を決めました。
この段階では以下の項目を実行しました。

・4月1日からテレワーク実施のアナウンス
・会社のモニターを社員宅に配達することを伝える。
・テレワーク用にZOOMをインストールする。
・タイムカードアプリをインストールする。

3月27日(金)と3月30日(月)の2日間でテレワークのルールを策定
https://www.wantedly.com/companies/residence-corp/post_articles/157632
株式会社one visaさんのエントリーを参考に策定しました。
成果が落ちないようにするにはどうしたらよいかが、悩みどころだったので、one visaさんのエントリーは大変参考になりました。
また実施は1日前倒しにして、3月31日(火)から開始することにしました。

初めての試み、緊急性の高いことは、後ろ送りにするより早めに動いて時間的余裕を設ける事が重要です。

今回特にこだわったのは「会社のモニターを社員宅に配達」することです。画面の大きさはそのまま作業効率につながるのでこれだけは譲れませんでした。結果としてアウトプットに関してもオフィス勤務時と変わらない質・スピードを維持できています。
LGモニター
弊社が使っているモニターの一例はこちらですが、ブラウザを2つ立ち上げている状態でドキュメントを参照することが出来ますので、デザイン・開発チームのみならず、営業チームの効率化にも寄与しています。
現在では同様のモニタは8万円程度で購入出来ますので、この機会に導入を検討したらいかがでしょうか。

ピクルスのテレワークルール

以下アナウンス及びルールの内容です。
なお、社員へのアナウンスは終業ミーティング時に時間をとり読み上げる形でしました。こういう時には、メールやチャットツールだけではなく、「直接声で伝える事」も重要です。

現在ショートミーティングを1日3回行っていますが、テレワークを持続可能にする為にも「コミュニケーション」を意識的に行うことは重要です。この「ショートミーティング」のシステムは、導入している会社での良い影響を聞き、導入することにしました。

【テレワーク(在宅勤務)の導入について】
新型コロナの影響で、外出禁止になる可能性が高いのでテレワーク(在宅勤務)を実施します。
但し各人の業務において、リモート環境が用意できない場合もあるので、業務においての必須事項ではありません。(できない場合は上長に相談してください)
外出禁止の措置は、感染を広げないための手段ですので、在宅勤務中も不要不急の外出はしないようにしてください。

【期間など】
開始:3月31日(火)
終了:4月20日(月)(延長の可能性あり)
業務時間:9時15分〜17時45分
休憩時間:13時15分〜14時

*補足:当初は1週間の予定だったのですが、3週間変更しました。様子をみながら運用するより、ある程度先までの期間が決まっていた方がスタッフも安心してテレワークの最適化に取り組めると思ったからです。)

以下、テレワークについての基本的なルールです。


【前提】
・ピクルスは経済活動を行う組織です
・ピクルスのメンバーは、他のメンバーと協力して経済活動を通じて「価値を高め、成果を上げる」ことをミッションとしてます。

*補足:ピクルスは「定時に帰れる会社」を実行し、現在では17時45分に帰れる会社を実現しています。これは各々が「価値を高め、成果を上げる」ことをミッションとし、効率化とアウトプットの質・スピードを高めているからです。ですので、テレワークにおいても同様の意識を取り入れました。)

【テレワーク(リモートワーク)とは】
・テレワークとは「成果を最大化するための手段」
├・通勤時間を無くすことにより、業務に集中できる
└・環境に左右されることなく、業務に集中できる
・また上記に加えて、仕事以外の時間を有意義に利用できるようになる
※業務によっては、対面で行ったほうが成果を達成しやすいこともある。

*補足:ピンチをチャンスにではないですが、テレワークで効率が落ちるのではなく、むしろ効率があがる仕組みづくりを目指しました。将来的に更に定時を早くしようとしているので、それに向けた効率化の実証実験も今回のテレワークでは意図しています。)

→・業務において成果を上げることは重要なミッションです。テレワークを行うことで、現状より更に成果を出すことも可能なので、上記意識を持って業務にのぞんでください。

【基本ルール】
・現状ではフルタイムリモート(7時間45分)ですので、時間内に業務以外のことはしないでください。
・始業時間には業務がすぐに開始できる状態にしてください。
・集中しやすい環境で業務は行ってください。

【禁止事項】
・業務中に個人の作業はしないでください。
・業務時間中はニュースなどはチェックをしないでください。
└・テレビやラジオなどは点けて作業しないでください。

【場所について】
・原則自宅で業務は行ってください。
・自宅で業務執行ができない環境の場合は、感染リスクが低いと個人が認めた場所で行ってください。

【タイムカードについて】
・スマレジ・タイムカードアプリをダウンロードしてください。
└・アンドロイドの場合はWEB版になります
・会社のメールアドレスでログインしてタイムカードを押してください。

【ミーティングについて】
・個別で相談やミーティングの場合は、LINEを利用。
・複数人でミーティングをする場合は、ZOOMを利用。
気遣い無用です。積極的に相談、報告、ミーティング開催はしてください。受けるほうが作業より優先してください。相談者や開催者の業務をスタックさせないように考えてくださいませ。

【各種ファイルについて】
・技術情報、営業情報など守秘に関わるファイルについては、指定のクラウド管理システムにアップして利用。
※GoogleDrive、DropBoxの利用は不可。(利用の場合は上長確認)
・それ以外のファイルはファイルサーバーから持ち帰って利用可能です。
・また個人情報(クライアント情報)の持ち出しついては、厳禁です。
追加で必要ファイルが発生した場合は、上長に相談してください。
出社してクラウドにアップする対応となります。

【タスクの共有】
・その日に行うタスクを、チャットで共有してください。
・前日の終業時に共有をしてください。
・タスクが完了する毎に、タスクを完了にしてください。
・タスクの進捗は、定例ミーティングで確認します。

*補足:ピクルスでは既にタスク共有は行っていたのですが、それを徹底する形にしました。)

【社内定例共有ミーティングについて】
リモートワークでの定例共有ミーティングは3回あります。
その日の個々のミッションと成果の確認をします。
以下が詳細になります。
・開始共有:9時15分(5分)
└・その日の「成果達成の為の重点タスク」の共有
・中途共有:14時10分(5分)
└・午前中の「成果状況」と「午後の重点タスク」の共有
・終業共有:17時25分(20分)
└・1日の「成果状況」「残業の有無」の共有と「業務プレゼン」

*補足:このショートミーティングは本当に効果的で、「時間厳守」「定例化」をマストとしてぜひ取り入れてみてください。)

【ZOOMでのミーティング方法】
1.その日の業務プレゼン担当者がZOOMのルーム(無料版)は用意します。
2.共有ミーティングの開始5分前までに、ルームURLをチャットに共有してください。
3.参加者は開始1分前までルームに入っておきます。
4.全員揃ったら開始。司会は当日のプレゼン担当者が担当します。

*補足:ルーム作りは持ち回りで全員に経験してもらっています。こうすることで、参加側としてだけではなく、主催側としてのノウハウも自然と身につき、ミーティングのクオリティアップが倍加するからです。)

【快適なZOOMミーティングする為に】
・遅刻は厳禁:待たせただけ全員の業務時間が減ってしまいます。
・マイク、映像、スピーカーの確認:開始前に機材がちゃんとつながっているか確認しましょう。
・ハウリング防止:ヘッドフォン(ヘッドセット)を利用してください。
・話さない際はミュート:他の人が聞き取りやすいように。
・話すときにはミュートを切る:切り忘れがよく発生するので。
・大きな声でハキハキ話す:発声をちゃんとすれば、マイクの状態に左右されません。

*補足:ピクルスの場合は、スタッフのPC環境が良かったため上記のレギュレーションで問題は起きませんでしたが、そうでない場合も想定し、ヘッドセット等は会社からまとめて支給したほうが安心かもしれません。)


業務効率や成果を下げないポイントは
・テレワークとは
・タスク共有
・定例共有ミーティング
かなと感じてます。
どれかが抜けても、効率や成果に影響が出ると思ってます。

ピクルスとしては、既に2年程「働き方改革」に取り組んできていまして、労働時間の短縮などは目標を達成できていましたが、メンバー全員の「働くことへの意識の変革」については、まだ課題が多い状態でした。

それが、今回のテレワークの実行を通じて「働くことへの意識の変革」ができているんじゃないかと感じてます。通常、働くことの意識や意義については、本人次第とされていてルールや制度では改善が難しいとされています。それはある意味正しく、本人が現状で満足している環境では、意識の変革は起きづらいものです。

今回はコロナの影響で、強制的に働くことに対しての意識改革に向き合う機会が訪れ、意義とルールがセットで明確だったこともあって、目に見えた成果に繋がっているのではないかと推察してます。

お客様に対しての対応

テレワークの導入にあたって、お客様対応をどうするかも問題でした。
特に弊社の場合は、お電話でのお問い合わせやサポートが多いので、そこを解消する必要がありました。
対応としては以下になります。

【サイトの改修】
・電話でのお問い合わせ部分をすべて変更

【メールの署名でのアナウンス】
以下を署名に追加
————–
※新型コロナウイルスの影響で、全社員が在宅勤務となっており、会社の電話は繋がりません。
※お急ぎの場合は、下記にご連絡をお願い致します。
・タナカ個人携帯:○○○-○○○-○○○
・対応時間:9時半〜17時30分
(※時間外の対応はできませんので、ご理解の程、よろしくお願いいたします)
※お打ち合わせは、ZOOMでのビデオ会議とさせていただいてます。
その際は、指定日時用の会議室のURLを共有させていただきますので、ご対応をお願いいたします。
————–

【電話を自動応答にする】
https://callnavigator.jp
自動応答サービスコールナビゲーターを導入
電話をしたら原稿があるなら最短2日で導入可能とのことでした。
・初期1万円、3980円
・音声も作成してくれる。
・仕組みはボイスワープで転送して自動音声を流す
・原稿は以下
————–
お電話ありがとうございます。(会社名)です。
現在、新型コロナウイルスの影響で、全社員在宅勤務となっており、お電話での受付は行っておりません。
大変お手数をおかけしますが、弊社サービスサイトのお問い合わせフォームからご連絡をお願いいたします。
————–

【その他】
・ブログのエントリーで告知
・Twitterとfacebookのアカウントで告知
MAツールからの一斉告知は、あえて行わないようにしました。
お客様によっては心象が悪くなる可能性もあると思ったからです。

一週間と2日経って(追記1)

今のところは、テレワークの体制はスムーズに導入でき大きな問題は発生してません。
またショートミーティングを通じて大半のメンバーが、成果が出ていると感じているのを聞いて、良い結果に繋がっていると感じています。

もちろん、僕自信もアウトプットの質・量双方に加え、プライベートの充実も含め、かなり良い成果が出ていると感じてます。
更に言うと、1ヶ月続けてもっと最適化すれば、導入前より成果が出るチームになるのではないかと感じてます。
通勤の無い労働環境のメリットとデメリット、双方を最適化、改善していこうと思っています。

一週間と3日経って(追記2)

WiFi型サービスを使っているメンバーの回線状況が悪く、改善する必要が出てきました。
以下の案を策定し実行することにしました。

【テレワーク導入についての補助制度】
・テレワーク導入補助:3万円
├・下記初期費や、机椅子などの環境構築費
└・推奨機材:机、椅子、ヘッドセット(マイク付)
→・4月の給与で一次手当として支給します
・通信利用費補助(月額):4000円
├・フレッツ光(マンション)想定
├・※速度、帯域、転送量に制限がある環境は不可
└・全社員必ず導入すること
→・4月の給与から毎月支給

内容の確認を税理士さんと社労士さんにも確認して、問題ないとのことでした。

コロナが収束しても、テレワーク制度は続けたいと考えているので、通信費補助は恒久的な形が良いかと思ってます。

モニターの件もそうですが、全体の「効率化」に関しては積極的に投資する会社でいようと思っています。特にリモートワークを夫婦や家族が行っている場合、今までは問題なかったプランでも仕事に支障をきたす事が想定されますので、通信費に対する支援は一人住まいに対しても、家庭持ちに対しても効果的だと思っています。

椅子に関しては、コストコのアーロンチェアジェネリックがコストパフォーマンスが優れているとの噂を聞いてますのでそちらをチェックしてみたいと思ってます。

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