ミッション・ビジョン・バリューの作り方は?違いや具体的な事例なども詳しく解説!
公開日:2024.1.18
ミッション・ビジョン・バリューを作成したいけれども、具体的な作り方が分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ミッション・ビジョン・バリューは作り方で「共感できる文面になるか」「社員のモチベーションを上げられるか」など大きな違いが出るため、適切な作成方法を理解しておくのが大切です。
今回は、ミッション・ビジョン・バリューの作り方について、各々の違いや株式会社ピクルスの事例も解説します。ピクルス代表のタナカミノルさんとマーケターの田中博基さんに語ってもらいました。
〇タナカミノル
株式会社ピクルス 代表取締役
Webマーケティング及びWebディレクションのプロフェッショナル。2000年からWeb広告に携わり、300以上のWeb施策の企画及び制作を担当する。著書に「Webディレクションの新・標準ルール」「コンバージョンアップの手法99」など。AdobeMAXなどセミナー登壇も多数。
〇田中博基
株式会社ピクルス ブランドコミュニケーション部 コンテンツマーケター
SEOライティング歴7年。前職では、月間250万PVのメディア運用に携わる。現在はYouTube、オウンドメディア、X(Twitter)、メルマガ等のチャネル運営を統括し、UU数5倍以上、リード獲得数を20倍以上に成長させた実績あり。
ミッション・ビジョン・バリューを効果的に作成し、企業運営を効率化させたい方は参考にしてください。
▼ピクルスのMVVはこちら:「可能性を塞がない世界」を創る。
https://pickles.tv/mission/
▼採用ページ
https://pickles.tv/recruit/
ミッション・ビジョン・バリューとは?図を用いて分かりやすく解説
田中:まず、ミッション・ビジョン・バリューの定義について伺えますか?
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューの一般的な定義を簡単に図で示すと、以下の通りです。
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを設定しなくても企業活動は行えます。しかし、設定をしていないと向かうべきゴールが見えず、企業が成長しないなどさまざまなデメリットが生じてしまいます。ミッション・ビジョン・バリューの詳しい定義は、次の見出しで詳しく見ていきましょう。
ミッション
田中:まずは、ミッションの定義を教えてください。
タナカ:ミッションとは「企業が果たすべき不変的な使命・存在理由」です。例えば、ピクルスでは『ポジティブな発信や行動を作る。』をミッションとして掲げています。
ミッションは企業の存在意義を明確にして、社員・顧客に向けた企業の方向性を示すものです。
企業が社会に対して「何をするのか」を具体化したのがミッションなので、事業内容と結びついているケースが多いです。
ビジョン
田中:続いて、ビジョンの定義についてもお伺いできますか?
タナカ:ビジョンとは、企業が目指すべき将来の理想の状態やゴールを示すものです。例えば、ピクルスでは『「可能性を塞がない世界」を創る。』をビジョンとして掲げています。
ビジョンは、企業が目指すべき中長期的に達成したい目標と言い換えられます。数値目標だけでなく、企業が将来到達したい理想の姿をビジョンとして描くケースが多いです。
バリュー
田中:最後に、バリューの定義をお伺いできますか?
タナカ:バリューとは、先に紹介したミッション・ビジョンを達成する手段をまとめたものです。例えば、ピクルスでは『衝動・柔軟・知の共有。』をバリューとして掲げています。
バリューは企業が社員に対して実践を促す行動指針としての機能もあります。ミッション・ビジョンが変われば、バリューも見直されるケースが一般的です。しかし、社員の行動指針としてバリューが定着している場合、ミッション・ビジョンが変わっても同じ内容で活用されるケースもあります。
ミッション・ビジョン・バリューが重要な理由
田中:そもそも、ミッション・ビジョン・バリューはなぜ設定しなければならないのでしょうか?
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューは設定しなくても企業運営できますが、重要な理由として大きく3つが挙げられます。
・会社の存在意義を可視化し、社内外に伝えるため
・会社がすすむ方向を示し、社員の離職を減らすため
・会社の一体感を生み出し、生産性を高めるため
上記の理由について、以下の見出しで詳しく見ていきましょう。
会社の存在意義を可視化し、社内外に伝えるため
タナカ:ミッションは会社の存在意義を可視化する役割があります。ミッションを制定して企業の存在意義を可視化できれば、社員・顧客に向けた企業の方向性を共有しやすくなるのがメリットです。社員が企業のミッションに共感し一丸となって行動できれば、生産性の向上などにもつながります。投資家目線でも、明確なビジョンを持ち持続可能な成長を考えている企業の方が、信頼を寄せやすいです。
田中:社内外の関係者に共感してもらい、企業とのつながりを強めるために、ミッション・ビジョン・バリューの制定は重要なのですね。
会社がすすむ方向を示し、社員の離職を減らすため
タナカ:会社がすすむ方向を示すためにも、ミッション・ビジョン・バリューは重要です。会社のすすむ方向性が見えないと、従業員は不安になって離職する可能性も高まります。会社の方向性が明確であれば、指示がなくても行動に踏み出せるため、安心して従業員も業務に当たれます。
田中:ミッション・ビジョン・バリューは従業員の働き方にも大きく影響を及ぼすんですね。
会社の一体感を生み出し、生産性を高めるため
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューは、会社の一体感を生み出す効果もあります。志を全社員が共有できれば、会社への所属意識も芽生えて一致団結した企業運営が期待できます。逆にミッション・ビジョン・バリューがない場合、個々の判断だけで行動してしまうため集団としてのまとまりがなくなり、生産性も向上しません。
田中:ミッション・ビジョン・バリューは、企業運営において多大な影響があるんだなと理解できました。
ミッション・ビジョン・バリューで得られるメリット
田中:ここからは、ミッション・ビジョン・バリューで得られるメリットについて考えてみたいと思います。
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューで得られるメリットとして、大きく以下の5つが挙げられます。
・自社を好きになれる
・経営方針・施策をスムーズに決められる
・社員全員が同じ方向を見ている安心感を得られる
・マネジメントを効率化できる
・価値観の合う人を採用できる
自社を好きになれる
タナカ:まず感じているメリットとして、改めて自社を好きになった点が挙げられます。ピクルスを設立して20年経ちますが、会社自体はあくまで営利目的で法律で定められた人格にすぎません。
ミッション・ビジョン・バリューを設定してからは、ピクルスを経営していることに誇りをもてるようになりました。ミッション・ビジョン・バリューの設定を通して、自社の良い点を多く振り返る中で改めて好きになるきっかけをもてた印象です。
田中:会社でも長く業務に携わっていると、確かに何がいいのかが分からなくなる場面もあります。ミッション・ビジョン・バリューの設定は、改めて自社のよさを再認識するよいきっかけかもしれません。
経営方針・施策をスムーズに決められる
田中:2つ目のメリットは、何でしょうか?
タナカ:経営を行っていると、具体的な方針・施策を決めなければなりません。ミッション・ビジョン・バリューの設定してからは、方針・施策をスムーズに決められるようになったのは大きなメリットです。
田中:ミッション・ビジョン・バリューを決めて役に立つのか疑問でしたが、実際仕事に活かせる部分は多いんですね。
タナカ:そうですね。個々の社員が役割を把握しやすい点もメリットです。「本当にやるべき仕事か」を即座に判断できるため、意思決定のスピードも速くなり業務効率化にもつながります。
社員全員が同じ方向を見ている安心感を得られる
田中:3つ目のメリットは、いかがでしょうか?
タナカ:社員全員が同じ方向を見ている安心感を得られる点です。目指す方向性が一緒であれば、疑念を抱かずに担当する業務をすすめられます。
田中:確かに、目の前の仕事・利益ばかり考えていると会社としての方向性を忘れてしまうケースはよくあります。社員が良い目的意識とやりがいを持って業務をすすめるためにも、ミッション・ビジョン・バリューの設定は重要ですね。
マネジメントを効率化できる
田中:4つ目のメリットを教えてください。
タナカ:経営層・管理職の場合、マネジメントを効率化できる点がメリットです。会社でミッション・ビジョン・バリューを設定しているため、カルチャーベースで話をでき、コミュニケーションが円滑になります。個々の人材に合わせてマネジメントする際の効率が、圧倒的に高まったように感じています。
田中:人事評価の際にも、ミッション・ビジョン・バリューを体現しているかどうか、という観点で判断がしやすいですね。伝えられる側としても基準がわかるので納得感は高まります。
価値観の合う人を採用できる
田中:5つ目のメリットはいかがですか?
タナカ:即効性のあるメリットだと考えていますが、価値観の合う人を効率よく採用できる点です。自分たちが掲げたミッション・ビジョン・バリューに共感した方が応募してくれるため、応募者との考えの不一致がなくなります。
田中:確かに、両者の考えにギャップがあると、組織運営に悪影響が出てしまいますね。
▼ピクルスの採用ページはこちら
https://pickles.tv/recruit/
ミッション・ビジョン・バリューをピクルスの事例をもとに解説
タナカ:では、実際にピクルスのミッション・ビジョン・バリューがどう作られているのかを事例を用いて見ていきましょう。
ピクルスの「ミッション・ビジョン」
タナカ:弊社のサイトに「ミッション・ビジョン」が掲載されています。
ミッション | ポジティブな発信や行動を作る。 |
ビジョン | 「可能性を塞がない世界」を創る。 |
※より詳しく知りたい方は、ピクルスの「ミッション・ビジョン」ページをご覧ください。
ピクルスの「ミッション・ビジョン」を見て、どう思いますか?
田中:私自身転職でピクルスを調べた時に、ミッション・ビジョンを拝見しました。素敵な内容だと思っており、特にビジョンの「可能性を塞がない世界を創る」に関して共感しています。
ピクルスのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)構造
タナカ:上記をご覧になって、文章としてピクルスのミッション・ビジョンを理解できたと思います。MVVは、通常「ミッション→ビジョン→バリュー」の順でピラミッド構造の上から下へと構成されています。
一般的には、ミッションから作り上げます。しかし、非常に作成しにくい上に、いざ作成してもぼんやりした形になりがちです。MVVを明確に伝えるためには、構造的に理解した上で書くのが重要です。
ピクルスは以下のピラミッド構造で、MVVを作成しています。
ピクルスの場合は、ビジョンが一番上に来るのが特徴です。ビジョンは目指している世界を示し、課題と解決後の世界をうたっています。
続いてミッションが2番目にきます。具体的な事業など日々やっていることをミッションで掲げる形です。次に顧客に対して提供できる具体的な便益・価値をバリューとして設定しています。
最後は、便益・提供価値が何を源泉としているのかを規範・方針として定めています。個々の視点レベルまで落とすことにより、日々の業務に会社が目指す世界がどうつながっているのかを可視化している形です。
上記の4段構造で構成されているのが、ピクルスMVVの特徴です。
田中:ピラミッドの上部に行くほど抽象度が上がり、下に行くほど具体的になる構造なんですね。「目指している世界→事業→個人」の順番で構成されている点が、非常に分かりやすいと感じました。
ミッション・ビジョン・バリューの違い
田中:上記の構造内で、事業がミッション・バリューで分かれています。ミッションの「日々やっていること」と、バリューの「便益・提供価値」の違いは何でしょうか?
タナカ:ミッションは大きい概念としての事業を示しています。例えばラーメン屋の場合、事業としては「ラーメンを作って販売すること」です。
ただ、お店として「チャーハンもうまい」という特徴があったとします。チャーハンがうまいという特徴は、ラーメン屋にとって顧客に提供できる「便益・価値」であり、バリューです。
ミッションは「地域の人に美味しいラーメンを届ける」など事業として日々やっている大枠を指します。バリューはミッションの中で提供できる具体的な便益という関係です。ミッション・バリューは分けて考えた方が分かりやすいでしょう。
ミッション・ビジョン・バリューの作り方6ステップ
田中:実際に、ミッション・ビジョン・バリューの作り方を見ていきましょう。
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューの作り方は、大きく分けて以下6つのステップに分かれます。
・ステップ1:自社サービスの便益を明快にする
・ステップ2:自分が仕事で大事にしているスキル・マインドを明快にする
・ステップ3:自分が感じている「社会の課題」を明快にする
・ステップ4:課題が解決できた世界を「夢」として語る
・ステップ5:課題解決のために自社がもっている価値をどう役立てるのかを考える
・ステップ6:上記ステップをつなげて文章化する
ステップ1:自社サービスの便益を明快にする
タナカ:まずは、自社サービスの便益を明快にします。ピクルスのMVV構造で見てみると、自社サービスの便益はミッション・ビジョンの種になる考え方です。
自社サービスの便益を洗い出す際は、第3者へ必ず聞くようにしましょう。自社のサービスを利用している顧客に直接ヒアリングするのがおすすめです。
企業が考えている自社サービスの便益は、他者から見た観点とずれているケースが多いためです。例えば、自分は話すのが得意なので「コミュニケーションが得意だ」と思っていていたとしましょう。しかし、他者から見れば聞き上手でないため、コミュニケーションは取りづらいと思われている可能性もあります。
一方で、話すのが得意=どんな話題でも回答できる場合、「非常に博学である」と別の便益として捉えられているかもしれません。他者からの評価を聞いて、自社サービスの便益を客観的に把握しましょう。
ステップ2:自分が仕事で大事にしているスキル・マインドを明快にする
タナカ:続いて、自分が仕事で大事にしているスキル・マインドを明快にします。先ほどのピラミッド図では一番下の部分です。
まず、スキルから書き出します。自分のスキルは身近であるため、詳しく書きやすいでしょう。
スキルを書き出したら「なぜこのスキルを自社はもっているのか?」を考えます。スキルを明確にしてから源泉となるマインドを洗い出すことで、スムーズに作業できるのがメリットです。スキルが明確になれば、自社が何を大切にしているかを明快にできます。
田中:確かに、事実としてあるスキルから洗い出せば、マインドも明確化しやすくなります。
タナカ:ただし、他のメンバーにヒアリングしてスキルの洗い出しは行うのがおすすめです。
ステップ3:自分が感じている「社会の課題」を明快にする
タナカ:ステップ3は、自分が感じている「社会の課題」を明快にすることです。社会の課題が明確になると、ヒラミッド図の最上部にあるビジョンが作りやすいためです。
ビジョンでは「世界のいろいろな課題」「課題解決後の世界」の2種類を描きます。ゴールデンサークル理論をもとにした方法ですが、共感の得られやすいミッション・ビジョンを作成しやすくなるのがメリットです。ゴールデンサークル理論とは「なぜ」→「どうやって」→「何が」の順番で物事を伝えることにより、相手からの共感を得やすくなるという理論です。
具体的には「あなたが感じている社会の課題」を明確化します。いきなり社会課題と聞くと、地球温暖化など漠然とした課題が浮かんできてしまう方も多いでしょう。
大きな社会課題を解決できる事業に育てるまでには、多大な時間がかかります。まずは身の回りで感じている社会課題を洗い出しましょう。例えば「寝る前にスマホをついつい見てしまう」など、些細な課題でも構いません。
身近な社会課題を洗い出したら、課題の視座を高くしていきます。自分が感じた課題を洗い出したら、次は「家族・友人」→「事業」の順で課題を明確にしていくような形です。
田中:最初から事業の課題を考えてはだめなのですか?
タナカ:個人の視座から考えていくのがおすすめです。いきなり会社・業界の課題を考えても、聞く人が共感してくれないケースが多いためです。個人と社会の課題がマッチするケースは多く、スムーズに洗い出せるメリットもあります。
ステップ4:課題が解決できた世界を「夢」として語る
タナカ:ステップ4は、課題が解決できた世界を「夢」として語ることです。課題解決後の世界を妄想して、より良いイメージを膨らませていきます。
例えば「大好きな人と結婚した時」のような妄想でも構いません。小さい課題から大きい課題まで解決できた世界を妄想して書き出していきましょう。
ステップ5:課題解決のために自社がもっている価値をどう役立てるのかを考える
タナカ:ステップ5は、課題解決のために自社がもっている価値をどう役立てるのかを考えることです。ピクルスの場合は広告・マーケティング支援を行っていますが、事業を通して消費者の「ポジティブな発信や行動」を生み出そうとしています。ここでのピクルスが提供する価値は、ポジティブな発信や行動を喚起する「コミュニケーションデザイン」「デジタルテクノロジーの技術」です。
ただし、自社がもっている価値の役立て方を考える時は、事業に関連したものにしましょう。例えば、ラーメン屋を事業として行っているのに、「ホクロ除去をしたい」などかけ離れたビジョンを掲げてしまうと実現は難しくなります。「地域を活性化させたい」などラーメン事業でも実現可能なビジョンであれば、自社がもっている価値の役立て方もスムーズに思い付きます。
ステップ6:上記ステップをつなげて文章化する
タナカ:最後は今までのステップで考えたアイデアをつなげて文章化します。具体的には、今までのアイデアを1つのストーリーとして作成しましょう。ストーリーの具体的な制作手順としては、以下の通りです。
1、課題を提示する
2、課題を解決すると、どんな世界になるかを語る
3、課題解決のために、特徴的な便益をもって日々どのような業務を行い、サービスを提供しているか語る
4、最後に「私たちはこう言う気持ちでやっているんです」と業務・サービスの裏にある源泉を語る
文章を書きなれていない方は上記のストーリー作成には時間がかかるため、あらかじめ理解しておきましょう。
ミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させるコツ
田中:ミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させるコツとして、どのようなものがありますか?
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させるコツは、大きく以下の3つが挙げられます。
・全社員が理解できるようマニュアルを用意
・研修などミッション・ビジョン・バリューを共有する機会を設ける
・経営陣がミッション・ビジョン・バリューを積極的に情報発信する
全社員が理解できるようマニュアルを用意
タナカ:まず、全社員が理解できるようマニュアルを用意しましょう。マニュアルには、ミッション・ビジョン・バリューの意味・重要性・具体的な行動指針などを記載し、社員が理解しやすいように工夫するのが大切です。また、作成する際には社員からの意見を取り入れれば、より分かりやすいマニュアルを作成できます。
研修などミッション・ビジョン・バリューを共有する機会を設ける
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを共有する機会を設けることが、社内に浸透させるためには重要です。新入社員研修・全社員集会などの場で、ミッション・ビジョン・バリューについて定期的に説明しましょう。社員同士で意見交換をする場を設ければ、ミッション・ビジョン・バリューに対する理解をより深められます。
経営陣がミッション・ビジョン・バリューを積極的に情報発信する
タナカ:経営陣がミッション・ビジョン・バリューを積極的に情報発信することも、社内に浸透させるコツです。例えば、社内報・社内ポータルサイトなどで、ミッション・ビジョン・バリューに関する話題を定期的に発信することなどが挙げられます。また、経営陣がミッション・ビジョン・バリューに沿った行動を積極的に取れば、社員もいい影響を受けて指針に合うアクションが定着します。
田中:社内チャットで「ことりちゃん」というbotが、ミッション・ビジョン・バリューや行動規範を定期的に投稿していますが、あれは良い工夫ですよね。毎日のように目にするので、自然と頭に刷り込まれます。
ミッション・ビジョン・バリュー作成時の注意点
田中:ミッション・ビジョン・バリュー作成時の注意点もあれば、伺えますか?
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを作成する際は、以下の点にも注意しましょう。
・経営陣全員で作成する
・誰でも分かりやすい表現にする
・ミッション・ビジョン・バリューが矛盾しないよう確認する
経営陣全員で作成する
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを作成する際には、経営陣全員で作成しましょう。経営陣全員がミッション・ビジョン・バリューに共感し、理解していることが社内外に浸透させるためには重要です。経営陣全員がミッション・ビジョン・バリューに関わることで、当事者意識が生まれて積極的にアクションへと移してくれます。
誰でも分かりやすい表現にする
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを作成する際には、誰でも分かりやすい表現にしましょう。ミッション・ビジョン・バリューに難しい専門用語を使い、社員が理解できなくなってしまっては意味がありません。難しい表現は避けて、簡潔で覚えやすいミッション・ビジョン・バリューを作成しましょう。
ミッション・ビジョン・バリューが矛盾しないよう確認する
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを作成する際には、各々が矛盾しないよう確認することが大切です。ミッション・ビジョン・バリューは企業の方向性・価値観を示すものであり、矛盾があると周囲から企業の信頼性が損なわれてしまいます。ミッション・ビジョン・バリューを作成する際には「一貫したストーリーが形成されているか」を確認しましょう。
ミッション・ビジョン・バリューの作り方でよくある質問
田中:ミッション・ビジョン・バリューの作り方でよくある以下の質問に回答してもらえますか?
・ミッション・ビジョン・バリューを作成する順番は?どちらが先?
タナカ:上記の質問に関して、以下の見出しで詳しく見ていきましょう。
ミッション・ビジョン・バリューを作成する順番は?どちらが先?
タナカ:ミッション・ビジョン・バリューを作成する順番は、一般的に以下のステップで作成するケースが多いです。
一方で、ピクルスの場合はバリューやその源泉となるマインドから作成していきます。企業によって作成方法が異なるため、自社にあった順番を見極めた方がよいでしょう。例えば、ミッションは会社の事業に紐づくケースが多いため、珍しい事業を運営している企業の場合は先にミッションから設定してもよいです。
まとめ
ミッション・ビジョン・バリューは企業が成長するために重要な3つの要素であり、方向性・価値観を示すものです。ミッション・ビジョン・バリューを作成する際には、経営陣全員で作成し、誰でも分かりやすい表現にするなどのポイントを押さえましょう。
今回の内容を参考に、社員がミッション・ビジョン・バリューに共感して行動に移せるよう社内での浸透に取り組んでいきましょう。
▼ピクルスのMVVはこちら:「可能性を塞がない世界」を創る。
https://pickles.tv/mission/
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ピクルス / マーケターのバディ
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