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ブログ「明日のマーケティングは、今日の発見から。」

正しいアクセス解析とは?実施手順とツールの活用方法をご紹介

正しいアクセス解析とは?実施手順とツールの活用方法をご紹介

CVR、CTR、PV、セッション数…。
アクセス解析でよく出てくるキーワードですが「どの数字を見ればいいのかわからない…」と混乱されている方も多いのではないでしょうか?

またアクセス解析自体は行っているものの、あまり成果に繋がっていないという声もよく聞きます。

今回ご紹介する「正しいアクセス解析」の手順さえわかれば、たくさんの数字に嫌気がさしてしまうことも、成果に繋がらない「なんとなくアクセス解析」もなくなるはずです。

ぜひ、実践的なアクセス解析の第一歩として役立ててください。

脱・「なんとなくアクセス解析」

アクセス解析とは、Webサイトにアクセスしたユーザーの行動や特性を解析する手法です。
取得した情報からは、ページが閲覧された回数(PV数)や流入してきたのにすぐ離脱してしまうユーザーの割合(離脱率)など、多くのことがわかります。

そんなアクセス解析をする際、マーケティング初心者が陥りがちなのが「なんとなくアクセス解析」です。
なんとなく取得した数字を、なんとなく評価して、なんとなくWebページにフィードバックする…。
そんなロジカルではないアクセス解析は、ほとんど博打と同じです。

よく陥りがちな「なんとなくアクセス解析」のケースとして、3つご紹介しましょう。

その1 目的が不明瞭

そもそもなんのためにアクセス解析するのか、あるいはなんのためにその数字を集計するのかを明確にしてから分析に着手していますか?
目的がはっきりしていないと「よくわからない数字の良し悪しをなんとなく判定する」という全く意味のない分析になります。

カーナビを使う時、まずは目的地をセットして、経由地や経路を選択してから移動を始めますよね?
アクセス解析もそれと同じです。
まず明確な目的を決めて、そこに至るまでに集計すべき項目を選び、ようやく数値が分析できるようになるのです。

アクセス解析は「〇〇という課題を解決したい!」「売上を伸ばしたい!」といった目的を解決するための手段です。
アクセス解析をすること自体が目的になってしまわないよう注意しましょう。

その2 指標の意味を理解していない

アクセス解析では多くの指標が登場しますが、それらの意味を正しく理解できていますでしょうか?

例えばCVR(コンバージョン率)は、(CV数/セッション数)×100です。
これを理解していれば、CV数 = セッション数 × CVR と式変形することができ、コンバージョン数を増やすためにはセッション数またはCVRを改善する必要があると考察できます。

このように指標の定義をきちんと理解し、細かい粒度に分解することで、より価値のある解析が可能となるのです。

他によく使われる指標としては、
・直帰率
・ページ/セッション
・CPC
・CTR
・CPA
・ARPPU
などが挙げられます。
もし理解が浅い指標があればこれを機に再度インプットしておきましょう。
意味を理解した上で数値を眺めてみれば、きっと新たな発見があるはずです。

その3 比較対象が不明瞭

数値というのは単体では意味を持たず、他の数値と比較することで初めて意味を成します。
「なんとなくCVRが低い気がする」というのは、考察ではなく感想です。
昨年のデータや今年の目標、あるいは自社内の他ページなどと比較し、現状がどのくらい理想と乖離していて、どのくらい改善できそうかを考えましょう。

ここまでの3つの例を見て、ドキッとされた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし安心してください。
「正しいアクセス解析」の手順さえわかれば、誰でもロジカルな分析が可能になります。

正しいアクセス解析の手順

続いて、具体的なアクセス解析の手順について見ていきましょう。
アクセス解析には、大まかに分けて5つの手順があります。

手順①アクセス解析の目的を考える

前の章でもお伝えした通り、まずはアクセス解析をなんのために行うのか明確にしましょう。

当たり前かもしれませんが、アクセス解析は企業の大前提である「利益の最大化」を実現するために行うものです。
その上で、利益を上げるためにアクセス解析で貢献できることは何かを考えてみましょう。

例えば、ユーザーの興味関心ごとが知りたいならば「Webサイトのログからユーザーの傾向を調査する」ことで貢献できます。
特定の商品だけ売上があまり上がらない要因を知りたいのであれば「過去の数値や他製品と数値を比較して、課題を洗い出す」のがいいかもしれません。

アクセス解析自体を「目的」として捉えるのではなく、あくまで「利益を上げるための手段」として適切に使いこなしましょう。

なおこれ以降は売上の増加に直結しやすい「Webサイト全体の効果を最大化する」ためのアクセス解析の手順をご紹介していきます。

手順②Webサイトの役割と目標(KGI)を考える

次に解析対象の「Webサイトの役割・目標(KGI)」について考えていきましょう。

WebサイトにはECサイトやメディアサイト、コーポレートサイトなど様々な種類があり、それぞれ担っている役割やサイトが目指す目標も大きく異なります。

例えばECサイトであれば最終的に商品の購入を促すため果たすべき役割は「売上の増加」です。
対してサポートサイトの役割は「問い合わせ数の減少」や「カスタマーサポートの人件費削減」などになるでしょう。

Webサイトの役割が見えてきたら、それを具体的な数値目標(KGI:Key Goal Indicator)に落とし込みます。
具体的には「売上○円増」や「年間問い合わせ数○件削減」などです。
過去の数値と比較するなどして、実現可能なKGIを設定しましょう。

手順③KGIをKPIに分解する

続いて、KGIを達成するために必要なマイルストーンを数値で表した指標(KPI:Key Performance Indicator)を設定します。
まずは数式を眺めてみましょう。

例えばECサイトにおけるKGIは「売上○円増」ですが、売上は以下のように書けます。

売上 = 客単価 × コンバージョン数

またコンバージン数は途中ご紹介した通り「セッション数×CVR」になるので、

売上 = 客単価 × セッション数 × CVR

とさらに分解することができます。

分析の結果、抱えている課題が「訪れたユーザーがなかなか購入してくれないこと」なのだとしたら、KPIとして「CVRの向上」を設定すればよいでしょう(目標1)。

あるいは「訪問ユーザーが少ないこと」が課題なのであれば、KPIは「セッション数の向上」となります(目標2)。

それぞれの目標を具体的な数値にする際は、売上目標(KGI)から逆算して設定しましょう。
例えば現状の売上50万円を80万円にしたい場合、目標1であればCVRを1.6倍にするのがKPIとなり、目標2であればセッション数を1.6倍にするのがKPIとなります。

これで具体的にKPIを設定できましたね。

また、売上は以下のようにも分解できます。

売上 = (新規購入者数 × 新規購入者の客単価)+(リピート購入者数 × リピート購入者の客単価)

「新規購入による売上は十分だが、リピート売上が少ない」という課題があるなら、KPIは「リピート購入者数の増加」もしくは「リピート購入者の客単価増加」になるでしょう。
ご覧のように、KGIは幾多のパターンに分解することができてしまうのです。
実際に抱えている問題は何かを調査し、それにあったKPIを設定するようにしましょう。

手順④ アクセス解析して課題を明らかにする

具体的な数値目標であるKPIが設定できたら、それぞれの指標について詳細に解析していきます。

例えば新規購入者数は、

新規購入者数 = 新規ユーザーの購入率 × 新規ユーザーのPV数

とさらに細かい粒度へ分解できます。

それぞれの数値を取得することで、新規ユーザーの購入率が低いことが問題なのか、そもそも新規ユーザーの流入が少ないことが問題なのかを確認することが可能です。
その際ただ数値を眺めるだけではなく、過去の数値や別商品の数値などと比較するようにしましょう。

また、直接分解できない指標から課題が見つかることもあります。

CVRがなかなか上がらない原因を調べるため、CVボタンのあるページを調査することを考えます。
調査の結果CVボタンまでスクロールしてくれたユーザーが少なければ、ファーストビュー内での興味喚起に失敗していることが推測されます。
あるいはCVボタンをクリックしたのに購入までたどりついていないユーザーが多いのであれば、購入ページの入力フォームを改善するEFO(Entry Form Optimisation:入力フォーム最適化)施策が必要になるかもしれません。

このように、それぞれの指標は見えないところで密接に関係しあっています。
視野を広く持ち、フラットな目線でサイトを眺めることも必要です。

手順⑤ 課題解決のための対策を打つ

当たり前ですが、具体的にどんな対策を打てばよいのかは設定したKPIによって変わります。

PV数が少ない場合は、SEOや広告出稿、メルマガ配信などで流入ユーザーを増やします。
CVRが低いならば、サイト内の導線改善やキャンペーン、カート放棄シナリオの実装などが有効でしょう。

社内リソースや費用などを鑑みて、現実的な手法に落とし込んでいきます。

おすすめのアクセス解析ツール

続いて、アクセス解析時に有用なツールをご紹介します。

多種多様なツールがありますが、それぞれ取得できる値・できない値がありますので、計測したい指標から逆算してツールを選びましょう。

なおアクセス解析には、
①Webサーバーのログ情報を解析する「サーバーログ方式」
②パケットを解析する「パケットキャプチャ方式」
③計測タグをページに埋め込む「ウェブビーコン方式」
という3種類がありますが、ここでは③「ウェブビーコン方式」のツールのみを取り扱います。

1. Googleアナリティクス(GA)
Googleが無料で提供する、高品質な解析ツールです。
アクセス解析ツールを導入する際、真っ先に候補に上がるほど知名度があります。
Google Search ConsoleやGoogle広告など、Googleの提供する他ツールとの互換性が高いため、包括的な解析を行うのに向いています。

デフォルトのレポート機能が充実しているので、アクセス解析で必要な情報の多くを簡単に閲覧できます。
一方でカスタマイズ性は高くないため、詳しい解説をするにはある程度の訓練が必要かもしれません。
Googleが公式の教材を用意しているので、詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
https://support.google.com/analytics/answer/3424288

2. Adobe Analytics(AA)
おそらく国内ではGAの次に有名なツールです。
GAに勝るとも劣らない機能の充実性や、他のAdobe製品との連携のしやすさが売りです。
Analysis Workspaceという、UI上で簡単にレポートを作成できる機能が特徴で、柔軟に指標やディメンションを組み合わせることができます。

しかし多すぎる機能が故に項目がたくさんありすぎるので、初学者の方には向かないかもしれません。
そして利用料金が有料なので「とりあえず導入してみたい」というモチベーションの方はGAを試してみるのがよいでしょう。https://business.adobe.com/jp/products/analytics/adobe-analytics.html

3. SimilarWeb
多くの有名企業も導入しているというアクセス解析ツールです。
検索窓からURLを入力すると、トラフィック数の推移や国別トラフィック、流入元や検索キーワードの情報が表示されます。

一番の強みは、URLを入力するだけで他社サイトの情報も確認できること。
GAやAAは基本的に自社ドメインのページのみしか解析できないため、競合分析をしたい時はSimilarWebを使うのがオススメです。

しかし、一部のユーザーのアクセスを元に解析を行うツールのため、解析精度が低くなってしまう場合も。
正確な自社サイトのデータを取得したい時は、GAやAAを使いましょう。
https://www.similarweb.com/ja/

まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
アクセス解析の基本について手順を追って解説してきました。
何か少しでも新しい気づきが得られたようでしたらうれしいです。

お伝えした内容を改めてまとめると、
・アクセス解析をする目的を明確にする。目的がないと、あてもなく数字を眺めることになる
・Webサイトの役割に合わせてKGIを設定する
・売上を数式化し、KPIに落とし込む
・ツールは、取得したい指標から逆算して選ぶ
といった形になります。

数字が苦手な方からすると嫌悪感を抱いてしまいがちなアクセス解析ですが、正しく使用できればその効果は絶大です。

ぜひ「売上を伸ばすためにアクセス解析でできることはないか?」という視点を忘れずに、ロジカルな分析を心がけてください。
応援しています。