インタラ塾 第13回 「サマーウォーズに見る、ネットとアニメのコミュニティ論」
更新日:2022.4.15 公開日:2009.8.2
概要
第13回月刊インタラ塾は、大ヒット劇場アニメ「時をかける少女」、ルイヴィトン「SUPERFLAT MONOGRAM」、そして8月1日公開の劇場最新作「サマーウォーズ」を手がけられている映画監督の細田守さん、話題のネット社会評論「アーキテクチャの生態系」の著者である濱野智史さん、「ハバネロ・暴魔対戦」などを手がけられた鈴木克彦さん、またモデレーターに須田和博さんをお招きしてお送りいたします。
新作の「サマーウォーズ」では、現実世界と仮想世界のコミュニティが、スリリングに関係しあって物語が展開するところから、細田監督の考える「WEBコミュニケーションとリアルコミュニケーションついて」「アニメとWEBについて」などを、ゲストから質問しつつ解き明かしてゆきたいと考えています。
さらに今回は、twitterを使用して、ゲストへの質問を予定しております。
コメントをする際に「@intarajyuku」と始めに入力してコメントすると、
会場のスクリーンに表示されます。
(正:intarajyuku 誤:intarajuku,intarazyuku)
「サマーウォーズ」劇場用予告
イベントリポート
第13回のインタラ塾は、2009年8月1日に公開された大ヒット劇場アニメ「サマーウォーズ」を手がけられている映画監督の細田守さん。話題のネット社会評論「アーキテクチャの生態系」の著者である濱野智史さん。「ハバネロ・暴魔対戦」などを手がけられた鈴木克彦さん。そして、モデレーターに株式会社博報堂の須田和博さんをお招きして開催いたしました。
今回は新しい取り組みとして、会場やUSTREAMで見ているお客さんがTwitterでコメントをすると会場のスクリーンに表示されるようにしていました。
細田さんの創る作品はバーチャルとリアルで全然世界が違うのに、不自然さを感じない。と、鈴木さん。濱野さんは、大家族を描いてるのに、最後には全部のキャラクターを覚えているのが凄い。と、2人とも細田さんとサマーウォーズを絶賛していました。
細田さんが「白」を使うのは、子どもに向けてのインターネット世界をイメージしているからで、子どもや女性がその世界に入っていきやすいように、とも考えたそうです。
アニメとネットはなぜ似ている(近い)のか?というところで、「簡単に言うと、2つとも現実世界とはなれているから」と、濱野さん。
今回の映画は「何の物語」なんですか?という須田さんからの質問に対して、今回の映画はネットと家族のコミュニケーションの2つがあって、どちらかが悪いといわれがち。しかし、細田さんは2つともあって良くて、2つとも必要だと考えているそうです。
最後にひと言…
鈴木さん:はじめに「大家族の物語が創りたい」と聞いたときにどうなんだろうと思ったが、出来上がってみると細田にしか創れないものになっていた。こういうものを作っていかなければいけないと感じました。
濱野さん:つながりのことを、ネットでは「ソーシャルグラフ」と呼んでおり、まさに今回のこの映画は「ソーシャルグラフ」が凄く意識されているシーンがあってネット側の人間からもそういう風に見えてよかったです。
細田さん:今まで「家族」としての切り口での取材が多いが、今回は2人とネットのコミュニケーション側からの話が出来て面白かったです。
会場は今回も満席となり、最後はTwitter使用しての質疑応答などあり、大盛況となりました。ゲストのみなさまおよびご来場頂きましたみなさま、ありがとうございました!
ゲスト
細田守
アニメーション映画監督
1967年、富山県生まれ。
1991年、東映動画(現・東映アニメーション)に入社。アニメーターとして活躍したのち、演出に転向。
TVシリーズ「ゲゲゲの鬼太郎(第4作)」(1997)、TVシリーズ「ひみつのアッコちゃん(第3作)」(1998)、TVシリーズ「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」(2002)、TVシリーズ「明日のナージャ」(2003)などの演出に参加。また、劇場作品では、「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(2005)などを監督。
2003年、ルイ・ヴィトンのイメージ映像『SUPERFLAT MONOGRAM』を監督したのち、六本木ヒルズのランドソング「The Land Song-music for Artelligent City」(音楽・坂本龍一)のためのアニメーション映像を監督。
2005年、東映アニメーションを離れ、フリーに。
2006年、劇場版「時をかける少女」公開、数多くの賞を受賞。
劇場最新作「サマーウォーズ」が8月1日より全国公開。
濱野智史 (株式会社日本技芸)
情報環境研究者(リサーチャー)
1980年、千葉県生まれ。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。
専門は情報社会論やメディア論(社会学)。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員を経て、
現在、株式会社日本技芸にてリサーチャーを勤める。
昨年、初の著作『アーキテクチャの生態系』(NTT出版)を出版し、
情報環境系の研究者として高い注目を集めている。
鈴木克彦 (株式会社博報堂、博報堂アーキテクト)
クリエイティブ・ディレクター兼アート・ディレクター
1967年、愛知県出身
1990年、金沢美術工芸大学 商業デザイン科卒
1990年、 (株)博報堂 入社
現在、クリエイティブ・ディレクター兼アート・ディレクター
須田和博 (株式会社博報堂)
エンゲージメントビジネス局 インタラクティブ・クリエィティブT
クリエィティブ・ディレクター
1990年、多摩美術大学・グラフィックデザイン科卒
株式会社 博報堂入社 アートディレクター、CMプランナー経て
2005年、インタラクティブ領域へ、志願異動
2009年、アジアパシフィックADfest、サイバー審査員
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