フロントエンド商品の成功事例5選|成功させる秘訣やその役割とは?
見込み顧客との接点を作るためにはフロントエンド商品が欠かせません。とはいえ「どのようにフロントエンド商品を設計すればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。本記事では、フロントエンド商品の役割や5つの成功事例を紹介します。
更新日:2022.7.29 公開日:2022.7.21
「フロントエンド商品はどうやって設計すればいい?」
「フロントエンド商品の成功事例を教えて欲しい」
「フロントエンドってよく聞くけど、そもそもどういう意味?」
このような疑問や要望はありませんか。
フロントエンド商品とは、集客を目的とした商品・サービスのことです。その言葉のとおり、マーケティング活動における最前線(フロント)の役割を担う商品やサービスを指します。
具体例を挙げると、飲食店のランチやパーソナルトレーニングジムの初回無料体験、化粧品の初回限定割引などが該当します。もしかしたら本記事をお読みの方の中にも、そのようなフロントエンド商品につられて、お試しから本命の商品・サービス(定期購入など)を購入し、今も継続している方がいらっしゃるのではないでしょうか。
このように見込み顧客との接点を作るために、フロントエンド商品は欠かせません。つまり、フロントエンド商品の質によって、マーケティング活動の成功が大きく変わってくるということです。
とはいえ、フロントエンド商品について、まだまだ詳しく知らない方もいるはずです。
そこで本記事では、フロントエンド商品の役割や成功させるための秘訣、具体的な成功事例をBtoC、BtoBの業態別に解説します。
フロントエンド商品の概要を理解して、商品・サービスの売上アップを目指したい方はぜひ最後までご覧ください。
フロントエンド商品の役割
フロントエンド商品の主な役割は、バックエンド商品(本命の商品・サービス)の成約につ
なげることです。
バックエンド商品より出る利益は少ないものの、見込み顧客が利用するハードルが低いので集客力に優れています。とはいえ、あまりイメージが湧かないと思うので、世の中にあるフロントエンド商品を以下にまとめてみました。
コンビニのコーヒー
居酒屋のランチ
BtoB企業のお役立ち資料
化粧品のお試しセット
ソフトウェアの無料体験
以上がフロントエンド商品に該当します。
バックエンド商品よりも比較的安い価格or無料で体験してもらい、見込み顧客の興味・関心を惹きつけて本命の商品やサービスの販売につなげます。
コンビニであればコーヒーがフロントエンド商品で、ついつい一緒に購入してしまうおにぎりやパンがバックエンド商品に該当します。
このようにフロントエンド商品は、バックエンド商品の販売につなげるために必要不可欠な要素です。フロントエンド商品のクオリティ次第で売上が大きく変わってきます。
ただし、基本的にフロントエンド商品は売りやすいものの、価格は安く設定するため、いくら販売したところで手間やコストがかかり赤字になってしまいます。そのため、フロントエンド商品で利益を取ることは目的とせず、「いかに集客できるか」という視点が重要になってきます。
次の章でフロントエンド商品を成功させるための戦略をまとめたので、ぜひご覧ください。
フロントエンド商品の戦略を成功させる3つの秘訣
フロントエンド商品の戦略を成功させる秘訣を3つまとめました。
それぞれ詳しく解説します。
1. ハードルを下げる
先ほど解説したとおり、フロントエンド商品で重要なのは集客力です。
そのためには、フロントエンド商品の価格は安くし、購入・利用するハードルを低く設定する必要があります。
もしフロントエンド商品を利用するハードルが高いと、「試しに購入してみようかな」という気持ちにはなりませんよね。それでは、バックエンド商品につなげるどころか集客の時点で詰んでしまいます。
例えば、あなたが利用してみたいと考えている野菜の定期宅配サービスがあるとします。以前は初回購入者向けの割引セットがあったものの、いざ購入しようとする時点で、そのような割引がなく定価のみの販売になっていたらどうでしょうか。
おそらくほとんどの方が、「初回割引があるなら試しに利用したけど、いきなり定価で購入するのはちょっとハードル高いな…」と躊躇してしまうはずです。
それでは、最終的に得られるはずであった数十万円規模の見込みを逃してしまい、非常に大きな機会損失を招くことになるでしょう。
そのようなことを防ぐためにも、フロントエンド商品のハードルは下げる必要があるわけです。価格は安く設定し、見込み顧客が利用しやすいようにフロントエンド商品を設計しましょう。
2. バックエンド商品との一貫性を作る
前述したとおり、利用するハードルを下げることは、フロントエンド商品を成功させるために非常に重要なポイントです。
しかしそれ以前に、フロントエンド商品とバックエンド商品の一貫性がないと、本命の商品・サービスの購入にはつながりません。
フロントエンド商品とバックエンド商品における一貫性の具体例を挙げると次のとおりです。
脱毛サロン:お試し体験→全身脱毛プラン
BtoBソフトウェア:無料トライアル→本契約プラン
化粧品:お試しセット→定期配送プラン
コンビニ:コーヒー→朝食(おにぎり・サンドウィッチ)
一方で、住宅展示会というフロントエンド商品に興味を持って訪れた見込み顧客に対して、分譲マンションの購入を勧めても全く一貫性がありません。一貫性を持っていないので、バックエンド商品につなげるのは限りなく不可能と言えるでしょう。
重要なのは、見込み顧客のニーズを的確に捉え、フロントエンド商品からバックエンド商品まで一貫性のある商品・サービスを提供することです。
見込み顧客の購買意欲を高める
いくらバックエンド商品が魅力的でも、見込み顧客の入口となるフロントエンド商品の質が悪ければ、購入につなげるのは難しいと言えます。
そのため、質の高いフロントエンド商品を作るのはもちろんのこと、見込み顧客の購買意欲が高くなるような商品・サービスを設計する必要があります。
例えば脱毛サロンであれば、ただ単に無料お試しサービスを提供するのではなく、お客様からのお問い合わせに丁寧かつ迅速なレスをしたり、丁寧なカウンセリングを心がけて相手のニーズを汲み取ったり、その方が次回もサービスを利用したくなるようにすることが重要です。
その結果「このサロンは施術だけでなく、接客もとても親切だからここに通うことにしよう」と、見込み顧客の購買意欲を高めることができるわけです。しっかりフロントエンド商品にも目を向けて、購買意欲が高くなるような商品設計をしましょう。
フロントエンド商品で成功しているBtoC企業のマーケティング事例4選
フロントエンド商品で成功しているBtoC企業のマーケティング事例を4つまとめました。
・PROGRIT
・Oisix
・ブック放題
・積水ハウス
PROGRIT
PROGRITは、短期集中型の英語コーチングサービスです。
フロントエンド商品として「無料カウンセリング」を設けており、カウンセリングを通じて見込み顧客のニーズを分析して、適切なコース(バックエンド商品)の契約へとつなげています。
スクール系のサービスでは、「いきなりコースに申し込むのは不安」「まずは話を聞いてから受講したい」といった見込み顧客の心理状況が考えられます。無料カウンセリングでそのような不安を解消することによって、上手くバックエンド商品に繋げられていると言えるでしょう。
Oisix
Oisixは、野菜の定期配送サービスです。
フロントエンド商品には、「初回利用者向けにお試しセット」を設けています。一度お得に体験してもらい、素晴らしい商品・サービスであれば継続して購入してもらえる仕様です。
初回は大幅に割引するためフロントエンド商品の販売だけでは赤字になりますが、その後も商品・サービスを利用してもらえれば、長期的な売上が見込めるでしょう。
ブック放題
ブック放題は、漫画や雑誌のサブスクリプションサービスです。
フロントエンド商品として「1ヶ月無料体験」を設けており、バックエンド商品であるサービスの定期利用につなげています。
この手のビジネスでは、「見たいコンテンツがなかったらどうしよう」「サービスが合わないかもしれない」といった見込み顧客の不安が存在します。そこで1ヶ月の無料体験を設けることで、そのような不安要素が解消し、サービスを利用するきっかけを作れているわけです。
無料体験は初回利用のハードルが低く、体験して見込み顧客が満足すれば、長期的なサービスの利用が見込めます。ぜひ自社のマーケティング施策の参考にしてみてはいかがでしょうか。
積水ハウス
積水ハウスは、住宅販売を行なっている企業です。
住宅販売(バックエンド)に繋げるためのフロントエンド商品として、住宅展示会を設けています。しかし、住宅展示会だけでは商品としてのインパクトが弱いので、加えてヒーローショーを開催したり、来場者特典を付けるなど、さまざまな工夫を行っています。
そのようなイベントで多くの見込み顧客を集客し、最終的に住宅販売へ繋げているわけです。このような仕組みは不動産だけではなく、携帯ショップやデパートなどでも行なわれています。
フロントエンド商品で成功しているBtoB企業のマーケティング事例
フロントエンド商品が成功しているBtoB企業の事例として、SmartHRを紹介します。
SmartHRは、労務課題の解決を行っている企業が提供しているサービスです。
フロントエンド商品として「一定期間の無料体験」や「お役立ち資料」が設けられています。
対企業に提供しているサービスとはいえ、無料体験の効果は絶大です。導入予定の企業は複数のサービスと検討していると想定できるので、無料体験で十分効果を発揮できれば比較対象から一歩抜きん出ることができます。
またサービスの導入前には「実際の使用感を確かめたい」というニーズもあるはずです。当然そのようなニーズに応えることができれば、サービスを導入する可能性は上がります。
ソフトウェアを販売している企業であれば、フロントエンド商品として無料体験を設けてみると良いでしょう。
まとめ
本記事では、フロントエンド商品の役割や成功させるための秘訣、成功事例を5つ解説しました。
成功事例をご紹介したとおり、どの商品・サービスを提供しているかによって、設けるべきフロントエンド商品は異なります。そのためフロントエンド商品を成功させるためには、見込み顧客のニーズをしっかり理解し、適切な商品を設計することが重要です。
本記事で解説した内容をもとに、マーケティング活動の成功につながるフロントエンド商品を設計してみましょう。
最後にピクルスでは、診断クラウドサービスのヨミトルを提供しています。診断コンテンツで見込み顧客に対していくつか質問を用意し、その質問に回答してもらうだけでスムーズにフロントエンド商品まで誘導できます。
診断クラウドサービスヨミトル:https://shindancloud.com/
少しでもご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
ピクルス / マーケターのバディ
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