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ブログ「明日のマーケティングは、今日の発見から。」

インタラクティブ動画のメリット。コンバージョンアップのための使いこなし術。

インタラクティブ動画のメリット。コンバージョンアップのための使いこなし術。

ユーザーの選択によって内容が変わる、新時代の動画コンテンツ「インタラクティブ動画」近年マーケティング手法として注目を集めています。
ですがまだ打ち手として一般的な手法ではないので「名前は聞いたことあるけど、どんなものかイメージがつかない…」という方も多いかもしれません。

目新しい技術のように思えるかもしれませんが、インタラクティブ動画は2004年から存在していました。
そして実はピクルスは、国内で初のインタラクティブ動画でWebプロモーションを成功させた会社です。

本記事では、黎明期からインタラクティブ動画を手掛けていたピクルスの視点で、インタラクティブ動画の仕組みやメリットについて詳しく紹介していこうと思います。
インタラクティブ動画がもたらすマーケティング新時代を、ぜひこの記事を通じて体感してみてください。

インタラクティブ動画とは

5Gの浸透により動画マーケティングがさらに発展すると予想されているなか、新時代のコンテンツとして注目を集めているのが、ユーザーの選択によって内容が動的に変化するインタラクティブ動画です。

インタラクティブとは「双方向」という意味です。
通常の動画は一方的な訴求ですが、インタラクティブ動画を駆使すればユーザーの選択に合わせてアピールすることが可能となります。

インタラクティブ動画は、カスタマイズ性が高いことも特徴です。
選択肢「A」を選んだユーザーと選択肢「B」を選んだユーザーで動画を出し分けたり、ユーザーのカーソルの動きで内容が変わったりと、ゲームのような使われ方をされることが多いですね。

続いて、インタラクティブ動画がどのようにして生まれ、どのようにして発展してきたのか時系列順にご紹介しましょう。

黎明期 2004年〜:初期のインタラクティブ動画は遊び心満載でした。

冒頭でもお伝えしましたが、ピクルスは2004年からインタラクティブ動画を手掛けていました。

こちらの「ヒロシです…100万円が当たるとです… キャンペーン」は、17年前のインタラクティブ動画です。

インタラクティブ動画をWebプロモーションに利用したのは国内初であり、新規性の高さから、広告出稿なしにもかかわらず2ヶ月間で80万UUを獲得したり、国内の広告賞も受賞したりと、インタラクティブ動画の存在を世間に知らしめるきっかけとなりました。

また続けて行った「ボビー・オロゴンのトーキングクイズ」も、新規性が高いインタラクティブ動画でした。
クイズの回答をフリーワードで入力する形になっており、入力した回答文を動画のボビーが読み上げてくれたり、特定のキーワードを入力するとシークレット動画が見られたりするなど、遊び心満載の作りでした。

このように当初は、新規性の高い要素をふんだんに盛り込み話題創出を狙ったWebプロモーションで活用されました。

衰退期 2008年〜:そして誰もいなくなった…

しかしその後、いろいろな企業のプロモーションで利用されるようになると、手法のみの利用で、ユーザーの気持ちを動かすことを考えていないコンテンツが増えてしまいました。

CM制作会社が動画制作をするようになったことで、動画の品質は高くとも双方向性を活かせない企画が多数を占めるようになり、ダラダラと訴求要素ばかりを詰めた10分以上の動画を見させられるようなコンテンツが多かったです。

もちろん話題にもならず、コンバージョンも低い結果となりました。
またCM制作会社による制作が増えたせいで、数千万円というCM制作と同等の費用がかかるのが普通になってしまったのも衰退する要因になったと思われます。

こうしてインタラクティブ動画は、費用対効果が低い施策であると広告主に思われてしまい、利用する企業は減っていき「そして誰もいなくなった…」な状況となりました。

そして10年もの時が流れます…。

繁栄期 2018年〜現在:インタラクティブ動画プラットフォーム「MIL(ミル)」の登場。

誰もがインタラクティブ動画を忘れかけていたその時、インタラクティブ動画プラットフォーム「MIL(ミル)」が突如として登場したのです。

MILは、動画素材があれば誰でもインタラクティブ動画が作成できる優れたプラットフォームでした。
手間も費用も、制作会社に依頼するより遥かに少なくてすみます。
そしてユーザーの行動データで取れるので、動画をすぐに改善したりマーケティング調査に活かしたりすることも可能です。

Web動画を利用したマーケティングが主流になったところで「もっとコンバージョンを高めたい」と願っていたマーケターにとっては格好のプラットフォームでした。
そしてMILは地道な訴求活動を経て、さまざまな企業で着々と成果を上げてきたのです。

現在国内で利用されているインタラクティブ動画の大くは、MILが採用されており、次の章で挙げるマーケティング効果を高めるためのシャープな作りをしているものがほとんどです。

インタラクティブ動画のマーケティング効果

インタラクティブ動画は様々な用途で利用することができ、主に次のようなマーケティング効果が期待できます。

効果1.ブランド価値の向上

インタラクティブ動画がブランド価値向上にうってつけなのには、以下の3つの理由があります。

1つめは、注目を集めやすいこと。
まだそこまで馴染みのないユニークな手法なので「面白いことやってる!」とSNSでも拡散され、多くのユーザーに製品を知ってもらう足掛かりとなります。

2つめは、製品理解を高められること。
自分の知りたいことだけを知れるので、離脱率が通常のweb動画に比べると非常に低いです。
最後まで見てもらえるということは、製品についてより深く理解してもらえるということを意味しています。

3つめは、印象に残りやすいこと。
「選択」という行動により「私ならどうするかな」と考えるきっかけを与え、より強い印象をユーザーに与えられます。
面白いコンテンツを提供できれば「この製品いいかも」と良いイメージをもってもらいやすくもなるので、ブランド価値の向上が期待できるのです。

効果2.コンバージョン達成率の増加

以下に挙げる2つの理由から、インタラクティブ動画のコンバージョン達成率は非常に高くなっています。

1つめは、興味喚起から購買行動までをスムーズに誘導できること。
普通の動画では視聴終了後にコンバージョンボタンへと誘導する必要がありますが、そこで離脱してしまうユーザーが大多数。
一方でインタラクティブ動画であれば、動画内にコンバージョンへの導線を入れ込むことができるので、自然な流れで購買行動へと誘導しやすいのです。

2つめは、ユーザーの見たい情報だけを訴求できること。
サービスの魅力をたくさん伝えようと、目一杯長い動画を埋め込んだとしても、最後まで真剣に見てくれるユーザーは皆無です。
例えばセールスポイントを10個アピールしたとして、その中でユーザーが本当に望んでいるポイントが3つだけであった場合、残りの7つのせいで主張の軸がぼやけてしまい購入へのハードルが上がってしまいます。
ですがインタラクティブ動画を用いてユーザー自ら気になる情報を選択してもらえれば、ユーザーの求めるメリットだけを訴求することが可能になるのです。
インタラクティブ動画で気になるポイントだけ知ってもらい、その後詳しい情報を提供していく…という誘導をするのが効果的かと思います。

インタラクティブ動画の種類

そんなマーケティング効果の高いインタラクティブ動画は、プラットフォームの観点から見て大きく2種類に分かれます。

1.クラウド型

インタラクティブ動画プラットフォーム「MIL(ミル)」が提供している方法です。
利用する動画をクラウドのプラットフォームにアップし、インタラクティブ動画化したうえで利用するサイト等に埋め込みます。

【メリット】
・データ解析ができる
ユーザーがどの選択をしたのかがリアルタイムで計測できるため、マーケティングに活かすことが可能です。
・改善しやすい
どこでユーザーが離脱しているかも把握できるうえに、管理画面からすぐに編集できるので、いち早く改善することができます。
・開発費が削減できる
一から全て制作する必要が無いため、初期費用が大幅に削減できます。
・カスタマイズ性が高い
編集が容易かつ機能が充実しているため、製品ごとに適したコンテンツにカスタマイズすることが可能です。
・動画系アドネットワークでも配信可能
「MIL」は一部のアドネットワークでも利用可能となっており、自社のサイト以外でも集客が可能です。

2.設置型

クラウド型とは対照的に、自社サーバーに設置する形式です。
ピクルスが初期に制作していたものは、全て設置型となります(クラウド技術が発展する前なので当然ですが)。

【メリット】
・維持費がかからない
MILは「○○回再生されるごとにいくら」といった都度課金性のため、イニシャルコストは低く抑えられますがランニングコストがある程度かかります。
一方で設置型であれば、初期費用をかけて開発さえしてしまえばその後の費用はかかりません。

インタラクティブ動画の事例

インタラクティブ動画の良い例として、MILさんの導入事例をいくつかご紹介しましょう。

①PR用360°動画「観る」


MILさんのPR動画として公開されているインタラクティブ動画です。
360°の空間を自由に見渡して、犯人の手がかりを探していきます。
マーケティング用のものではないですが、機能の多さに驚くこと間違いなしです。

②沖縄県うるま市

うるま市の魅力をわかりやすく伝えるために用意されたインタラクティブ動画。
選択によってその後のストーリーが分岐するタイプのものです。
ユーザーを楽しませながら、ユーザーの知りたい情報を効果的に伝えることができます。

③アゲツヤ

SNS広告にて配信された、ヘアブラシのインタラクティブ動画です。
「キャンペーンに応募する」ボタンを押すことで動画から直接応募できるため、効果的にユーザーをコンバージョンへと誘導することができます。

まとめ

本記事では、インタラクティブ動画のメリットや種類についてご紹介してきました。
ここまでの内容をまとめると、

・インタラクティブ動画とは、ユーザーの行動によってその後の内容が変わる動画のこと。
・マーケティング効果が非常に高く、具体的には「ブランド価値の向上」「コンバージョン達成率の増加」という効果が見込める。
・インタラクティブ動画には「クラウド型」「設置型」という2種類が存在するが、主流なのは前者。

これからもっと主流になっていくインタラクティブ動画。
今のうちから活用してノウハウを学んでおけば、他社さんよりも一歩リードできるかと思います。

今回は深く説明しませんでしたが、インタラクティブ動画を作るうえで重要なのは「ストーリー設計」です。
どういうモチベーションのユーザーがやってきて、どんな感情を抱き、どんな選択をするのかを十分に考察しないと、コンバージョンまで誘導することは難しいでしょう。

ピクルスには、インタラクティブ動画黎明期からの制作で得たクリエイティブの知見があります。
「今回の記事を読んで興味こそもったけど、経験がなくどう作れば良いかわからない」という方がいらっしゃれば、ぜひピクルスにお任せください。
製品の魅力を効果的にアピールできるインタラクティブ動画を、ぜひ一緒に考えましょう。

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