2017年3月10日 - Tips & スキルアップ

企業SNSアカウントの運用方法【Webディレクションの新標準ルール】試し読み3

近時のWEBディレクターは、SNSアカウントの運用も合わせて行うことが多くなってきた。 ここではアカウント運用に関しての基礎的な知識を解説する。

「試し読みしてもらって、買ってもらえたら嬉しいなー」と思いまして、僕が書いたパートをいくつか公開しました!編集前の原稿を掲載しているので、図版差し替えなど、内容が変更になっている箇所が多々あります。またこの本は、事業会社の発注者側から、代理店、コンサル会社、制作会社まで、すべてのWebのプロジェクトにかかわる方に読んでいただきたい内容になっています。かなり広く網羅してますので、個人的には社内教育の教科書として最適かなと思ってます。興味を持ってもらえましたら、是非購入をお願いいたします!

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アカウント運用のゴール

SNSの運用は、やることも多いので何の為に行っているかを常に意識しなくてはならない。 運用では、常に「ファンベース」で物事を考える必要がある。 SNSはファンを創りだす場と考え、最終のゴールは「ファンを創り、そのファンが新たなファンを連れて来てくれる」と考えるとよいだろう。

ゴール達成する為には、以下3つのを投稿ポリシーとする。

1.企業・サービス・商品などを素敵だと思ってもらえるように
2.「ファンのことを見てくれている」と思ってもらえるように
3.「ファンを特別だと思っている」を伝える

具体的にイメージをするなら、女性アイドルが行っているプロモーションと考えるとイメージしやすいであろう。ライブ活動を通じて握手会や写真会などがあるのは、ファン創りとして理にかなった行為だ。

運用ガイドライン

運用するSNSに合わせて「運用ガイドライン」の策定が必要になる。ガイドラインは主に3つから成り立つ。

1.運用目的:何の為に運用しているのか
2.投稿ルール:投稿内容、言葉使い、投稿してはいけない事
3.ユーザーへの対応:@できたメッセージへの対応

1はゴール達成の為に、ユーザーに何を届けるべきかを考えて策定する。売上げアップなどは最終ゴールなので、ここでは目的にするべきではない。
2と3は、炎上対策と考えるとよい。投稿内容や文章の印象によっては、ユーザーが不快に感じることがあり、不快に思った人は必ず悪口を言うと思ってよいだろう。色々な自主規制を行っているテレビでさえ、SNSの存在で最近は炎上が絶えない。SNS投稿においては、全ての消費者のことを考えて、不快になる芽を摘んでいく必要がある。また3については対応を誤ると即炎上となるので、対応しない場合はしない旨をプロフィールなどに記載しておくと良いであろう。

以下それぞれのSNSの運用ポイントをまとめた。

Facebook(フェイスブック)

ビジネス系に適している。年代は20代以降。コアは30〜50代。男性比率は半々。アクティブユーザーは2600万人。ビジネス系の人は、ほとんどやっているSNSといってよい。運用を上手に行えば、ファンになってくれるユーザーを多く獲得できるのが魅力。ユーザーの所得が高いとも言われているので、高級嗜好品などはマッチが良い。サークル的なコミュニティとしての側面を持っているので、今後はグループを作成してのコミュニケーションが流行ると思われる。グループは高いエンゲージメントが得られ、継続的なファン獲得の場として活用できるであろう。

【投稿内容】
・製品やサービスの紹介・関連情報のニュース紹介・会社の取り組みやニュース・スタッフの紹介・コラム・Tips動画

【投稿のポイント】
フランクな語りかけは避けるべき。顧客ファーストなコンシェルジュの気持ちでユーザーには接しよう。写真投稿をする場合は、複数投稿を行ったほうが良い。コラム的な投稿は、有益な情報や、共感があるとシェアされやすい。コラムはユーザーの代弁者であるという意識で書くべし。動画もシェアされやすい場なので、30秒程度にまとめたサービス紹介動画も良い。

【フォロワーの獲得方法】
Facebook広告が主、1ユーザー100円程度を考えると良い。Facebookは、既に広告媒体の一角を成していると考えると、通常広告よりフォロワー獲得を主にしたほうがお得かもしれない。

Twitter(ツイッター)

公式の発表では、日本でのアクティブユーザーは4000万人。若年層からシニア層まで幅広い人が居る。匿名性が高く自由な発言ができる場として、今後も主要SNSの一角を担うと思われる。運用としては、一番敷居が低くはじめられる。ユーザーとゆるくも深くもどちらもコミュニケーションができる。リツイートを利用してユーザーの声の紹介ができるのも、良い点。また「ツイートキャンペーン」や「リツイートキャンペーン」で安価にフォロワー獲得できるのも魅力。

【投稿】
・製品やサービスの紹介・リツイートでユーザーの声・キャンペーン紹介・クーポン配布

【投稿のポイント】
常にエンターテイメントを意識すると良い。ネタ的な投稿はリツイートされ拡散されやすい。突っ込まれポイントがある投稿も良い。また、他の企業アカウントとやりとりなど、ライトなタイアップはチャレンジしたいところ。投稿文としては、かしこまった表現より、口語で人感があったほうが共感される。

【フォロワーの獲得方法】
Twitter広告、Twitterキャンペーン、ニュースサイトやテレビなどのメディアで取り上げられると、幅広くフォローされる。

Instagram(インスタグラム)

日本でのアクティブユーザー数は1200万人を超え、今一番伸びているSNS。女性が7割近い。20.30代を中心に10代〜60代まで幅広くユーザーが居る。現状では、写真投稿がメインのSNSだが、今後、動画がメインになっていくだろう。フォロワーを獲得していくことも大事だが、ユーザーに企業やブランドのハッシュタグの利用促進も同時に行う必要がある。SNS運用の中では、一番コストも時間もかかるので、開設には注意が必要だ。それと運用開始の際には、必ずビジネスアカウントに切り替えること。

【投稿】
・製品やサービスの写真や動画・ユーザー写真のリグラム(再投稿)

【投稿のポイント】
ここでしか見られない的なものを投稿するのが良い。特に契約タレントやモデルのオフショットなどは反応が良い。契約タレントからの公式アカウントの紹介も積極的にしてもらおう。写真のクオリティは重要。お金はかかるがプロに撮ってもらおう。写真に付けるコメントは、ポエム的なほうが合うことが多い。6枚や9枚連投の写真もブランディングとして効果的。投稿の際には関連ハッシュタグ(7個以下にする)を必ず付ける。またユーザー写真のリグラムも積極的に行うと良い。公式アカウントは表彰の場にするのだ。

【フォロワーの獲得方法】
Instagram広告。他のSNSからの誘導。写真投稿キャンペーン。契約タレント(インフルエンサー)からの誘導。公式サイトのアクセスが多いのであれば、有料ウィジェットを設置しての誘導が、コンスタンスにフォロワーが獲得でき、しかも安い。

LINE(ライン)

もうインフラと言ってよい日本で一番利用ユーザーが多いSNS。アクティブユーザーは、6000万人を超える。年代も全てを網羅。チャットコミュニケーションの延長としてSNSになっているので、他SNSとは一線を画す。メインはチャットなので、即時にユーザーにメッセージが配信されるのが特徴。既読率も他のSNSに比べて非常に高い。アカウントのフォロワー同士の交流は、ほぼ行われない。飲食や流通系が効果を出しやすい。クーポン配布など行えば、利用率が高く店舗誘導がしやすい。
LINEのアカウントは、公式アカウントとLINE@の二種類あり。一定の運用をするならば費用がかかってくる。料金に応じてできることのランクが有り。

【投稿】
・キャンペーン情報・セール情報・クーポン

【投稿のポイント】
生活に密着しているのと、即時性が高いので、お得情報がメインとなる。「クーポン」「セール情報」「キャンペーン情報」の三本の矢で攻め立てるのが良いであろう。

【フォロワーの獲得方法】
かなりの費用がかかるが、公式アカウントであれば、LINEのメニューからの誘導が可能だ。それと無料スタンプ配布を行えば万単位でのフォロワーが獲得できる。LINEのフォロワー獲得は、お金をかければかけただけ確実に獲得できると考えれば良い。コストをかけない方法であれば、店頭や決算があるサイトからの誘導が一番効果がある。フォロワーになるだけでクーポンがゲットでき、その場で割引になるのであれば、フォローしてしまうものだ。

アカウントは安易に開設するべからず。使わないなら削除せよ。

SNSは今後のマーケティング活動として必須と言われている反面、一度手を出すと大変なことになりかねない。
運用コストが高く付く!費用対効果が見えない!投稿内容のネタが切れる!フォロワーが付いているので辞められない!
簡単に言うと「走り出したら止まれない」だ。
TwitterやFacebookには、何年も更新されてないアカウントが、大量に存在する。フォロワーになってくれた人や、検索で来た人が見たら「適当な会社なんだなー」と思われてしまうことは確実だ。ファンを作るためにしたことが、逆に働いてしまうのだ。
よって、運用をはじめるなら、最低1年の予算は確保して、KPI達成ができなかったらアカウントを廃止する覚悟で臨んで欲しい。

【Webディレクションの新標準ルール】
MdN刊 2017年2月27日発売
CHAPTER 5 運用
04.企業SNSアカウントの運用方法 より
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