2009年10月28日 - インタラ塾

インタラ塾 第15回「イメージソース開発チーム・実装最前線からの叫び」

概要

第15回月刊インタラ塾は、次々と高いクオリティの制作物を世に送り出している株式会社イメージソース開発チーム全スタッフ総勢10人による1人5分間のセッションバトルです。
イメージソースはウェブデザインの黎明期から常に第一線で「新しいもの」を創りだしてきました。「やったことがないことをやる」ことが当たり前の制作現場では、毎晩毎夜のようにチャレンジと試行錯誤が繰り広げられています。クオリティアップのためのトライアンドエラーあり、果てしない検証作業あり、突然のクライアントフィードバックへの対応あり…。
そんな激動の現場を支えているのは、10人のデザインエンジニア、つまりプログラムとインタラクションデザインを駆使して最終的なアウトプットを生み出す方々です。WebキャンペーンのFlashコンテンツから屋外広告のインスタレーションまで、イメージソースの制作物を「動く形で」具現化するのがデザインエンジニアの仕事です。

 

今回は、そんなイメージソースの「今」を形づくっているデザインエンジニアの方々にスポットを当て、実装最前線からの生の声を多面的に語って頂きます。最前線の現場だからこそ生まれる喜びの声や苦しみの声、愚痴に至るまで、生の声をお聞き頂き、ものづくりのヒントをお持ち帰り頂く良い機会になると考えています。

 

イベントリポート

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第15回の月刊インタラ塾は、次々と高いクオリティの制作物を世に送り出しているイメージソースグループの、開発チーム全スタッフ総勢10人による1人5分間のセッションバトルとして開催いたしました。モデレーターは、第2回の月刊インタラ塾でメインゲストとしてご出演していただきました清水さんです。

 

「Extreme to HTML5」小泉正敏

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HTMLベース構築の大黒柱として活躍している小泉さん。Flashプレイヤーがなくても、HTMLのみで実装することができるビデオ要素や、直接書き込むことができるキャンパス機能など。HTML5から新しく追加された機能を、実際に制作された作品を見ながらご紹介していただきました。

 

「陽の目を見ることのないツールたち」北村博朗

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サイト制作中に検証用として使用しているデモなど、一般ユーザーの目に触れることのないツールの一例として、PUMA TRIBESで使用したJSFLやフットサルのチーム名部分の3Dテクスチャ作成のための3D頂点座標エディタをご紹介いただきました。ツールを自作することで、実装効率を高めることが出来ます。また、デザイナーさんにも使用できるツールにしておく事で、意図を汲み取って繁栄できるそうです。

 

「え?そんな部分にそこまでやらされるの!?」相良康介

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〈おまかせ・まる録〉スクリーンセーバーで、モックアップ(見た目のみのテスト段階のもの)を制作した際のグチを語っていただきました。3日間という期間の間に、時間など全く関係なく様々なダメ出しを受けて修正をしたそうです。しかしそうすることで全体のクオリティが上がり、出来上がったものを見ると最後には納得してしまうそうです。そう言った体験をすることができ、スキルも上げる事ができる環境を与えてくれている自分の会社は、いい会社なんじゃないか。と、語っていただきました。

 

「デジタルサイネージだからできる、HDインタラクティブ」松本典子

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制作に関わった、Interactive Mirrorを例に語っていただきました。現実にある姿を美しくリアルタイムで見せるために、SDカメラではなくHDカメラを使用した事。カメラの位置の調整やレンズのゆがみの補正をした事など、新しい姿見としての機能を表現したそうです。タッチパネルはWindows対応のものが当時はほとんどだったため、ネットワークを使ってMacintoshでも受け取れるように工夫しているそうです。今後の課題として、ユーザーに与えられる体験時間が少ないことやHDカメラを使用するためコストがかかる事などあるそうです。

 

「Flashを使ったアプリケーション」吉津卓保

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会社以外でも、iPhoneアプリや音楽を制作しており、普段はS2ファクトリーというシステム構築を中心におこなっているイメージソースのグループ会社で、perl、java、Flash、Objective-Cなどを用いて働いている吉津さん。普段ユーザーが目にする事のない、キャンペーンサイトの裏側にある重要なアプリケーションをFlashで実装されているそうです。Flashを用いる理由として、大量のデータに対して複数のユーザーが同じデータを同時に操作することが出来るそうです。また、AIRを使用してちょっとしたアプリケーションを気軽に作れる。というところから、Flashはアプリケーション開発にも有効です。と、語っていただきました。

 

「モノづくりのススメ/具象から抽象、抽象から具象」中西輝雄

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「何か作りたい。でも、作れない」という方へ向けて「○×ゲーム」を用いた具体例を見せていただきながらお話ししていただきました。すごくシンプルなゲームで、最適な箇所においていくと勝ち負けがつかないこのゲーム。これに対して、勝ち負けがわかりやすくするためにもプラスαをどんどんしていく。考える際に抽象と具象を行ったり来たりしながら、発想していくといいものが出来るのではないか。また、その際にとにかく楽しんで作る事が大切だそうです。

 

「WEB開発はおもしろい」栗原泰隆

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もともとは、WEB業界とは全く別のメーカー開発現場で働いていたという栗原さん。すべての工程にかかわる事のできるWEB開発に魅力を感じ、WEB業界へ転職したそうです。WEB開発現場は前職とは違い各工程の開発現場が近く、互いに連鎖しながら制作していく事が大事だそうです。最後に「もし飛び込むことに迷っている人がいるのであれば、最低1年間必死でやることが必要。他業種に比べても1年間でこんなに飛躍できる業種は他にない!」と、語っていただきました。

 

「WEBのノウハウを生かしたiPhone Appの可能性」ゲオアグ トレメル

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インスタレーションチームに所属している、ゲオアグさん。iPhoneの基本的な言語であるObjectiveC++を用いて開発したアプリのデモを、実際に見せていただきながらご紹介いただきました。またObjectiveC++を書かなくても出来る開発方法として、JavaScriptを用いてGPSを取得するデモなども紹介。今後Flashで開発する事が出来ること等から、iPhoneアプリに様々な可能性がある事を語っていただきました。

 

「サルでもわかるモーションデザイン」谷崎亮

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もともとはWEBデザイナーをしており、イメージソースへの転職を機にFlash制作を始めた谷崎さん。今回、Flashコンテンツ制作の際に使用されるモーショングラフィックスについて、実際に具体例を見せていただきながら語っていただきました。フラッシュ制作の際にクリエイティブの力を発揮できる重要な箇所なので、ただ動かすだけではなくデザインするように1つ1つの動きにも意味を考えながら作っていく。そうすることで、表現の幅が広がり、結果として面白いサイトができるのではないか。と、語っていただきました。

 

「イメソ新人Flasherの記録」市原拓

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去年の4月からHTMLとCSSを中心にアルバイトとして働いていましたが、現在はFlashの実装が中心だという市原さん。新人Flasherとして過ごした半年間を語っていただきました。先輩Flasherの方に色々な課題を出してもらい、それをこなしていき、この頃覚えたことが後々自分を救ってくれているのではないかと考えているそうです。また、Flashを初めて2ヶ月でメインの実装をすることとなり、家に帰れない日が続く等の大変なことがあったそうですが、楽しいので今後もコードを書いていきたいそうです。

 

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すぐに使えるコトから今後使えそうな技術や可能性まで、様々なお話をしていただきました。今回がセミナー等でのプレゼンが初めてという方がほとんどでしたが、そんな雰囲気を全く感じさせないとてもいいプレゼンだったとおもいます。ゲストの皆様や、イベントにかかわって下さった皆様、本当にありがとうございました!

 

ゲスト

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小泉正敏

1980年生まれ 大学卒業後数年の放浪生活を終え、2005年くらいに何となくweb業界に潜入、1年後何の実績も無いのにイメソに拾ってもらう。そして目立ったことをやるわけでもなくイメソ最前線を陰から見守りつつひっそりと職務実行中。

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北村博朗

1976年生まれ。京都のわりと小さな制作会社に6年間勤務したのち、一念発起して上京する。イメージソース入社直後にいきなり大プロジェクトにアサインされ洗礼を受ける。動画を使ったエフェクティブな表現が好み。プライベートでもたまにFlashとMax/MSPを連動させてライブをやったりインスタっぽいことしてみたりと色々と興味が尽きない32歳。もうすぐ入社一年目。

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相良康介

1981年生まれ。お笑い芸人を目指して18歳で上京。19で某事務所に所属。しかし全く売れず23歳で芸能界を諦め転職。ちょこちょこ舞台やらテレビやらの仕事をこなす傍ら、お笑いライブのフライヤーやらを作ってこづかい稼ぎをしていた流れで広告業界に入る。現在はIMGSRCでインタラクションデザイナーとして日々奮闘中。

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松本典子

大学在学時より舞台映像演出やVJを中心とした映像表現に携わる。その後情報科学芸術大学院大学(IAMAS)にてリアルタイムストリーミングメディア、携帯端末など情報ツールをボーダレスに用いたメディア表現とシステム開発を行う。2006年、山口情報芸術センター(YCAM)滞在研究員。2007年4月より株式会社イメージソース に所属。

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吉津卓保

プログラマとして転々としながらスキルを磨き、2006 年より IMG SRC /S2 Factory に参加。AcntionScript と Perl を中心に、システム構築全般を担当。またSpark project にてオープンソースの Flex フレームワーク「Genius Framework」を公開している。
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中西輝雄

大学で工学部で自然言語処理、人工知能分野を専攻。研究生活を続ける中、自分が研究者気質ではない(研究というものが自分の肌に合わない)と痛感し、就職を決める。そして趣味で続けていたFlashなどを活かし、学部卒業後にイメージソース入社。その後、数々の案件をこなしつつ現在に至る。

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栗原泰隆

大学卒業後、メーカー系のソフトウェア開発会社に就職。すべての工程に関わることができるWEB開発に魅力を感じ、2005年にWEB業界に転職。その後、いくつかの制作会社を経て2009年、イメージソースに参加。

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ゲオアグ トレメル

ウィーン応用芸術大学にて視覚メディアアートを学び、王立芸術大学院(RCA)にてインタラクションデザインを修了。自身のアートワークにおいて、アルスエレクトロニカHonorary Mention賞(2009)など国内外のメディアアートフェスティバルアワードを受賞。

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谷崎亮

1978年神奈川で誕生。小学の時左利きを直そうとして習字を習うが直らず、少年サッカーチームでエースを狙うが実らず、中学高校とバンドを組むが挫折し、やっと見つけた美術の道で大学を狙うが浪人し、どうにかこうにか多摩美術大学情報デザイン科を卒業後、2社ほどWEB制作会社でWEBデザイナーをやるが上を目指し退職、去年イメージソースに拾ってもらう。やっと自分が分かってきた今日この頃。

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市原拓

大学院在学中の2008年4月にイメージソースでアルバイトを始める。HTML/CSSマークアップエンジニアとして幾つかのサイト制作に携わりながら一年間ほど過ごした後、卒業を機にFlashを覚え始める。現在は新米Flasherとして日々悪戦苦闘中。

モデレーター

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清水幹太
http://www.shiroari.com/

1976年生まれ。東京大学法学部在学中(のち中退)から都内のデザイン事務所を経てDTP組版等に従事。2005年12月より株式会社イメージソース/ノングリッドに参加し、ディレクター/テクニカルディレクターとして数々の企画・制作に関わる。開発チームのリーダーを務める。2007年~2009年カンヌ国際広告賞金賞、2007年~2009年アドフェストグランプリ等、受賞多数。

開催日時・場所

開催日:2009年 10月28日(水)

時間:開始 18 : 30 ~ 終了20 : 00(開場18 : 00)

場所:Apple Store 銀座

参加料:無料

座席数:84席

定員:200名

 

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